フッ素樹脂製           フレキシブル継手

技術情報

取扱説明書 フッ素樹脂製フレキシブル継手フッ素樹脂製フレキシブル継手



フッ素樹脂製フレキシブル継手の取扱説明書

このたびは当社フッ素樹脂製フレキシブル継手(以下製品)をご購入いただきまして、誠にありがとうございます。お求めの製品を正しく安全にご利用いただくため、ご使用前に、必ずこの取扱説明書をお読みいただきますようお願いいたします。当説明書は下記製品の共通取扱説明書です。ご購入の製品をご確認ください。


□ユーフレックス

□FLONEXαシリーズ

(・FLONEXα ・FLONEXαT‑3 ・FLONEXαT‑5 ・FLONEXαGY‑3 ・FLONEXαGY‑5)

□POLIFLEX‑T

□ポリフレックス

□ポリフレックスソフト

□その他フッ素樹脂製フレキシブル継手


この取扱説明書は工事完了後、保守点検管理ご担当者に必ずお渡しください。

なお、当社製品に関するお取扱い上のご質問・ご相談などがございましたら、最寄りの事業所までお問合わせください。

◇当取扱説明書は、予告なく内容を変更することがありますので、あらかじめご了承ください。


株式会社 TOZEN

 

使用上の注意点「フッ素樹脂製フレキシブル継手」

1)製品の損傷の有無をご確認ください。損傷が認められた場合は使用しないでください。

2)使用範囲について現場の最高使用圧力・最高使用温度が各製品の使用範囲内であることを確認の上ご使用ください。使用範囲外での使用は
製品の寿命を著しく短くし流体の漏れ、不具合の原因ともなります。

3)複合変位量の補正について各製品のカタログ表示の許容変位量は単独変位の最大値を示します。

フッ素樹脂製フレキシブル継手

例)FLONEXα 80Aで偏心が5mm必要な場合の補正伸び量

フッ素樹脂製フレキシブル継手

4)製品は締切運転などの誤動作によって破損する恐れがありますので、運転時には必ずバルブの開閉をご確認ください。

5)ユーフレックスの本体外面はゴム製です。ゴム部に油脂・有機溶剤(シンナー・トルエンなど)・酸・アルカリなどが付着しないように注意してください。
万一、付着した場合は速やかに拭取ってください。
6)FLONEXαシリーズの谷部、特に補強リング周辺に異物がある場合は、取除いてください。
7)配管ラインの耐圧試験をエアーで行う場合には、継手を外してから行ってください。
8)製品は管内流速3m/s以下でのご使用をお薦めします。
9)製品の使用範囲・許容変位量などについては当社製品カタログをご参照ください。

10)設置環境及び流体(薬液等)によって金属部分に腐食が生じる場合が有ります。

 

保管上の注意事項
1)運搬中・保管中、製品本体に損傷を与えないよう充分にご注意ください。また、損傷などがある場合は使用しないでください。2)フレキシブルホースを曲げておく場合は最小曲げ半径以上でお願いします。3)長期間保管する場合、冷暗所に保管し直射日光を避けてください。4)温度40°C以上および過度の湿度、水分のある場所に長時間放置しないでください。5)製品に火気が当たらぬよう充分にご注意ください。6)製品に荷重をかけないようご注意ください。

 

保管上の注意事項
1)製品をポンプに取付ける位置は、下図を参考にしてください。特に製品の上流側(手前)に逆止め弁を取付けると、常に水頭圧力による疲労の蓄積とポンプの起動・停止による水撃などが不具合発生を引起こす危険性があります。また、仕切弁(バタフライバルブ)に直接製品を配管すると、パッキン面が破損する恐れがありますので、短管を介して施行することをお薦めします。
仕切り弁 レジューサー 短管 逆仕弁 サポート金物 フッ素樹脂製 フレキシブル継手
2)製品は、伸び・縮み・偏心・偏角など取付時寸法許容値内に納まるよう施工してください。
伸び・縮み・偏心・偏角
3)製品が変位した時、周囲の構造物や機器(特に鋭利な角)が製品に触れないようにお取付けください。
4)出荷時に取付けられている保護板・保護キャップは配管取付け直前まで取外さないでください。
5)取付け時にはパッキン面(フレア面)をきれいに拭いてからご使用ください。
6)フレキシブルホース施工上の注意
①フレキシブルホースは加圧により数%程度の長土変化が生じます。取付けの際は、ホースを一杯に張った状態およびホースを無理に引っ張った状態で取付けないでください。
施工上 の 注意点
②極端な屈曲や無理な湾曲での接続は寿命を縮めます。小さな曲がり部には、エルボを使用し、最小曲率半径以上にて作動するよう取付けてください。
施工上 の 注意点
③フレキシブルホース取付け時、ねじりが加わらないようご注意ください。繰返し変位を受けるような場合は、変位の方向と製品の曲げが同一平面になるように配慮しねじりを避けてください。(ねじれたまま取付けられ内圧が加わると、異常応力が発生しワイヤブレードが破損してフッ素樹脂チューブが破損したり、継手金具がゆるみ、漏れの原因となります。
施工上 の 注意点
7)取付け後、その付近で溶接・溶断を行う場合は、製品に火花が掛からないよう、保護用のカバーなどを被せてください。また溶接・溶断の熱が伝わる恐れのある場合には、製品をはずすなどの処置をしてください。
施工上 溶接 注意点
8)ストッパーボルトは取り外さないでください。
スットパーボルトは標準画面寸法になっております。許容変位量範囲で必要に応じて調整してください。

 

保管上の注意事項
フランジ接続
1)取付け時にはパッキン面(フレア面)と相手フランジ面をきれいに拭いてください。相手側フランジ面にバリなどがある場合は、ヤスリまたはサンドペーパーで取り除き必要に応じ、つつみガスケットをご使用してください。2)各製品の取付ボルトの締付けは、次に示す締代残・締付トルク表をご参照の上、対角線ごとに均等に締付けてください。取付稼働後、ポンプの振動によって取付ボルトに弛みが発生することがあります。もう一度対角線に均等に増締めしてください。
ユーフレックスのS=締代残     単位:mm

 

呼び径 締代残 呼び径 締代残
20A~100A 1~1.5 200A 2~2.5
125・150A 1~2 250A・300A 2.5~3.5

 

フランジ接続
FLONEXαシリーズのボルト締付トルク表

 

呼び径 締付トルク N・cm{kgf・cm}
20・25 1764{180}
32・40 2450{250}
50 3430{350}
65 4018{410}
80 2646{270}
100 4018{410}
125 6566{670}
150 8134{830}
200 6566{670}
250 9506{970}
300 7840{800}

 

 

 

3)取付ボルトは下表をご参照ください。フランジ接続

 

製品名 ユーフレックス FLONEXαFLONEXαGY-3FLONEXαGY-5 FLONEXαT-3 FLONEXαT-5 ポリフレックス ポリフレックスソフト POLIFLEX-T
呼び径 ※1 ※2
15 M12×55L M12×55L M12×55L
20 M12×50L M12×35L M12×35L M12×35L M12×55L M12×55L M12×55L
25 M16×50L M16×35L M16×35L M16×35L M16×65L M16×65L M16×65L
32 M16×55L M16×40L M16×40L M16×40L M16×65L M16×70L M16×70L
40 M16×55L M16×40L M16×40L M16×40L M16×65L M16×70L M16×70L
50 M16×55L M16×45L M16×45L M16×45L M16×65L M16×70L M16×70L
65 M16×60L M16×45L M16×45L M16×45L M16×70L M16×75L M16×75L
80 M16×60L M16×50L M16×50L M16×50L M16×70L M16×75L M16×75L
100 M16×60L M16×50L M16×50L M16×50L M16×70L M16×75L M16×75L
125 M20×70L M20×60L M20×60L M20×60L M20×85L
150 M20×75L M20×60L M20×60L M20×60L M20×90L
200 M20×75L M20×65L M20×65L M20×65L M20×90L
250 M22×80L M22×70L M22×70L
300 M22×80L M22×70L M22×70L

 

※1:取付ボルトは上表寸法のボルトをご使用下さい。ナットは不要です。(相フランジがJIS10K、材質SS400又はSUS304・316、平座金1枚とばね座金1枚使用、ガスケットなしの場合)※2:取付ボルトは上表寸法のボルトをご使用下さい。(相フランジがJIS10K、材質SS400又はSUS304・316、平座金2枚とばね座金1枚使用、ガスケットなしの場合)

 

フランジ接続
製品の接続部(外ねじ・袋ナット)の取付けはそれぞれ下記の手順にて行ってください。
1. 外ねじ(おねじ)まず外ねじ側にシールテープ(またはシール剤)を巻き接続相手のねじが損傷なく滑らかであることを確認の上、手締めできる山数まで締込み、相手側にもレンチなどを当てて外ねじをスパナなどで締付けてください。一旦締付けを完了した後、取りはずしたり、あるいは戻した場合は、ねじ部の異物を清掃し、必ずシールテープ(またはシール剤)を取替え締付けてください。
フランジ接続
2. 袋ナット(めねじ)側袋ナットの接続相手の外ねじに損傷ないことをご確認ください。
手締めできる山数まで締込み、相手側(ニップルなど)にもスパナなどを当てホースにねじれが生じないように固定し、袋ナットをスパナなどで締付けてください。
フランジ接続

 

使用上の注意点「フッ素樹脂製フレキシブル継手」
1)点検の種別と実施時期
a.竣工時点検—-竣工時————-使用条件が守られ正しく施工されているかを確認してください。
b.通常点検——年2回以上———異常の早期発見と事故の防止を図るために、製品やその使用状況および設置状況を確認してください。
c.定期点検——竣工後5年毎——-通常点検に比べ、より詳細に異常の有無を確認してください。
d.臨時点検——災害直後———–大きな地震や火災および浸水などの災害を受けた直後、速やかに製品への影響の有無を確認してください。必要に応じサンプリングを実施してください。

 

2)点検項目 ユーフレックス・FLONEXαシリーズ

点検種別 点検箇所 点検項目 点検方法
a.竣工時点検b.通常点検c.定期点検d.臨時点検 接合部
1. ボルト・ナットの弛みはないか
2. パッキン部からの漏れはないか
接 触
目 視
本体外面
1. 傷・亀裂などが生じていないか
2. 補強リングが破損していないか
★1.外面ゴムに傷・亀裂などはないか
★2.一部に異様な膨らみがないか
目 視
目 視
目 視
目 視

★印は「ユーフレックス」のみに該当します

 

3)異常現象とその対策各点検において異常が認められた場合は、下表を参考に処置対策を行ってください。ユーフレックス・FLONEXαシリーズ

該当部 異常現象 原因 対策 処置
接合部 パッキン面から漏れがある 1)ボルト・ナットの弛み2)パッキン面の損傷3)許容変位量を越えている4)許容圧力を越えている5)異常な圧力変動がある6)固定の不備・破損 1)増締め2)パッキンの使用3)配管修正4)許容圧力以下にする5)圧力変動を少なくする6)固定の修正 左記の対策にて漏れが止まらないときは、交換する
本体外面 本体部から漏れている 破損   交換する
山部に傷・亀裂など生じている 許容変位量を越えている 配管修正 対策後、交換する
補強リングが破損している 異常な圧力変動がある   使用を止め交換する
★外面ゴムに傷・亀裂などが生じている 外的要因 ★補強層まで達してなければ経過観察 ★補強層まで達している場合は交換する

 

★印は「ユーフレックス」のみに該当します。

 

ポリフレックス・ポリフレックスソフト・POLIFLEX‑T・その他フッ素樹脂製フレキシブル継手

該当部 異常現象 原因 対策 処置
接合部 パッキン面から漏れがある 1)ボルト・ナットの弛み2)パッキン面の損傷 1)増締め2)ガスケット使用 左記の対策にて漏れが止まらないときは、交換する
ねじ部から漏れがある 1)ねじ部の弛み2)ねじ部の変形3)シール面の損傷 1)増締め2)交換 1)漏れが止まらない時は、交換する2)交換する3)交換する
本体外面 本体部からもれている 1)亀裂・傷などによる破損2)ワイヤブレードが断線し破損 1)増締め2)交換3)交換 交換する
金具カシメ部から漏れている 1)製品が引張られている2)屈曲・湾曲が最小曲率半径以下3)製品がねじれている4)金具カシメ部の変形5)異常な圧力変動がある   交換する
金具カシメ部からワイヤブレードが抜ける 1)製品が引張られている2)屈曲・湾曲が最小曲率半径以下3)製品がねじれている   交換する
異常なふくらみ・凹みを生じている 1)異常内圧が生じている2)屈曲・湾曲が最小曲率半径以下3)製品がねじれている   交換する
コーポレート・ガバナンス