ゴム製可とう伸縮継手

技術情報

取扱説明書 ゴム製可とう伸縮継手フッ素樹脂製フレキシブル継手←PDFはこちら

ゴム製可とう伸縮継手の取扱説明書
このたびは当社ゴム製可とう伸縮継手(以下製品)をご購入いただきまして、誠にありがとうございます。お求めの製品を正しく安全にご利用いただくため、ご使用前に、必ずこの取扱説明書をお読みいただきますようお願いいたします。
当説明書は下記製品の共通取扱説明書です。ご購入の製品をご確認ください。

□LSコネクタ

□LSコネクタGタイプ

□LCコネクタ

□LVコネクタ

□LBコネクタ

□耐震ジョイント

□セキュレックス

□セキュレックス2

□セキュレックス(日本水協会認証登録品G-320)

□セキュレックス2(日本水協会認証登録品G-320)


この取扱説明書は工事完了後、保守点検管理ご担当者に必ずお渡しください。

なお、当社製品に関するお取扱い上のご質問・ご相談などがございましたら、最寄りの事業所までお問合わせください。

◇当取扱説明書は、予告なく内容を変更することがありますので、あらかじめご了承ください。


株式会社 TOZEN

 

使用上の注意点「ゴム製可とう伸縮継手」
製品は下記の用途には使用できませんのでご注意ください。
これらの事項が守られず、製品に異常を来たし事故などが発生した場合、その責を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

1)油用には使用禁止
製品は油用にはご使用になれません。
2)給湯ラインには使用禁止
製品は給湯ラインにはご使用になれません。当社フッ素樹脂製フレキシブル継手をご使用ください。
3)プール水用には使用禁止
製品はプール水循環ポンプ廻りにはご使用になれません。当社フッ素樹脂製フレキシブル継手をご使用ください。
その他のプール水や温泉水ラインについては、ご相談ください。

 

保管上の注意事項
1)ご使用前に製品の損傷の有無をご確認ください。
特にパッキン面、ゴム本体内外面などに損傷がある場合は使用しないでください。
2)使用範囲について
現場の最高使用圧力・最高使用温度が各製品の使用範囲内であることを確認の上ご使用ください。
使用範囲外での使用は製品の寿命を著しく短くし流体の漏れなど不具合の原因となります。
3)複合変位量の補正について
各製品の許容変位量は単独変位の最大値を示します。従って変位が複合する場合は次の式で補正してください。
補正伸び量=許容伸び量× { 1-( 偏心/許容偏心 + 偏角/許容偏角 )}
(例)LSコネクタ300Aで200mm偏心用で偏心150mm必要な場合の補正許容伸び量
補正伸び量=40× { 1-( 150/200 + 0) } = 10mm
(偏角/許容偏角=0 として計算してください)
※200mm偏心用200mm偏心させた場合の許容伸び量は0です。
製品を200mm偏心させ、さらに許容伸びが必要な場合は300mm偏心用をご採用ください。
4)製品は、締切運転などの誤動作によって破損する恐れがありますので運転時には必ずバルブの開閉をご確認ください。
5)液体を急激に流すようなバルブ操作はしないように充分ご注意ください。
6)製品は管内流速 3 m / s以下でのご使用をお薦めします。
7)油脂・有機溶剤(シンナー・トルエンなど)・酸・アルカリなどが付着しないように注意してください。
万一、付着した場合は速やかに拭取ってください。
8)製品を斜めに取付ける場合は検討を要しますので別途お問合せください。
9)建物のエキスパンションジョイント部などで製品をL字2本組みにて使用する場合は、試運転・運転中の圧力によって生じる反力を抑えるため、コントロールユニットを必ず装着してください。
10)製品の使用範囲・許容変位置などについては当社カタログをご参照ください。

 

保管上の注意事項

1)運搬中・保管中、製品に損傷を与えないよう充分にご注意ください。また、損傷などがある場合は使用しないでください。
2)長期間保管する場合、冷暗所に保管し直射日光を避けてください。
3)温度 40℃以上および過度の湿度、水分のある場所に長時間放置しないでください。
4)製品に火気が当たらぬよう充分にご注意ください。
5)製品に荷重をかけないようご注意ください。

 

保管上の注意事項
1)変位した時、製品に周囲の構造物や機器(特に鋭利な角)が触れないようお取付けください。
2)製品を配管に接続する際は、無用な外力(圧縮・引張り・ねじりなど)が加わらないよう、寸法および心出しを正確に行ってください。
3)取付け後、その付近で溶接・溶断を行う場合は、製品に火花が掛からないよう保護用カバーなどを被せてください。また溶接・溶断の熱が伝わる恐れのある場合には、製品をはずすなどの処置をしてください。
4)屋外配管による外ゴムの変色について品質、性能上に問題はありませんが、防止を考慮される場合はラギング等取付けをお薦めします。
5)製品の振動緩和の目的でポンプ廻りに使用する場合は下図を参照の上、取付けてください。特に製品の上流側(手前)に逆止め弁を取付けると、常に水頭圧力による疲労の蓄積とポンプの起動・停止による水撃などが不具合発生を引起こす危険性があります。また、仕切弁(バタフライバルブ)に直接製品を配管すると、パッキン面が破損する恐れがありますので、短管を介して施工することをお薦めします。
6)フランジはルーズとなっておりますので取付ボルト穴がズレている場合、製品本体を取り付ける前にボルト穴の芯合わせをお願いします。
フランジ接続

 

保管上の注意事項
フランジ接続の場合1)ゴム製可とう伸縮継手は、相手側フランジの形状によってゴム本体のパッキンシール面が損傷する恐れがあります。
下表を参考にフランジの形状をご確認ください。
突合せ溶接式フランジ 全面座フランジ はめ込み形フランジ
ゴム製フレキシブル継手の取扱説明書
ゴム製フレキシブル継手の取扱説明書
ゴム製フレキシブル継手の取扱説明書
問題ありません バリを除去してください 使用できません
ゴム本体の内径と相フランジの内径が同じ位なのでパッキン部を押さえる力が充分にあります。 溶接のバリによりパッキンシール面を傷付ける恐れがあります。バリはヤスリまたはサンドペーパーなどで取除き、必要に応じゴム以外のパッキンを併用してください。 突起部とゴム本体のパッキンシール面との接触面が少なく単位面積荷重が大きくなりパッキンシール面が損傷します。

 

2)取付ボルトは、製品側から差込みナットは相手側で締付けてください。
また、全ねじボルトの場合、ボルトの先端が製品側に極端に突出しないようご注意ください。
3)取付ボルトの締付けは、対角線に均等に締付けてください。
締付量は下表の締代残をご参照ください。
4)15Aの取りつけ方法は他の製品と異なります。下図の通り接続願います。
フランジ接続フランジ接続
呼び径 S=締代残(mm)
LSコネクタ・LSコネクタGタイプ・LCコネクタ
15※~125 8.5
150~500 13
600~800 18
900 20
1000~1500 0フランジ外周リブまで締め込みます。
フランジ接続

 

5)取付ボルトは下表をご参照ください。(相手側フランジ材質がss400で平座金2枚とばね座金1枚を使用した場合)

フランジ接続
呼び径 JIS 5K JIS 10K 上水
15 M12×55L
20 M10×50L M12×60L
25 M10×50L M16×65L
32 M12×55L M16×70L
40 M12×55L M16×70L
50 M12×60L M16×70L
65 M12×60L M16×75L
80 M16×65L M16×75L M16×75L
100 M16×70L M16×75L M16×75L
125 M16×70L M20×80L M16×80L
150 M16×80L M20×90L M16×80L
200 M20×85L M20×90L M16×80L
250 M20×90L M22×90L M20×90L
300 M20×90L M22×95L M20×90L
350 M22×95L M22×95L M22×95L
400 M22×95L M24×100L M22×95L
450 M22×95L M24×105L M24×105L
500 M22×100L M24×105L M24×105L
600 M24×110L M30×125L M24×115L
700 M24×110L M30×125L M30×125L
800 M30×120L M30×130L M30×130L
900 M30×125L M30×135L M30×135L

 

フランジ接続の場合
LVコネクタ・耐震ジョイントの施工手順に沿って注意事項を以下に示します。
フランジ接続 フランジ接続 フランジ接続 フランジ接続 フランジ接続 フランジ接続
差込みパイプの面を垂直に カットしてください 受口内面・差し口外面に油分水分がないよう清掃してください 差し口の端部からH寸法を測り標線としてマーキングしてください 受口内面の口金部と差し口外面(標線まで)に接着剤を均一に塗布してください 差し口を標線位置まで差込み、接着してください 接続直後は接着部に無理なに荷重を加えないでください

 

保管上の注意事項
1)運搬時のつり上げ、つり降ろしの時は、必ず布製つり具(ナイロンスリング)を使用してください。またフランジを利用して吊り上げ、つり降ろしをする場合、片吊りを避け、均等に吊ってください。
2)本体はゴム製なので手かぎ・鉄パイプ・フォークリフトの爪で移動させないでください。
3)製品には大きな衝撃を加えないでください。また、砂利・凹凸部の上などを含め、転がさないでください。

 

保管上の注意事項
1)埋戻し時、良質の土・砂を利用し、がれき・砕石・木片など混じったものは使用しないでください。
2)管頂面迄は、埋戻しの土・砂を約30cm毎に締固めながら埋戻しを行ってください。埋戻し地盤まで一挙に埋戻しするような施工は避けてください。
3)締固めが不十分ですと、早期に許容を越える変位が製品に負荷することになります。締固めが不足気味にならざるを得ないことが想定される場合は、その施工が沈下も含めて設計変位量を計算してください。
4)締固め時製品に損傷を与えないようにしてください。

 

保管上の注意事項
1)点検の種別と実施時期
a.竣工時点検—-竣工時————-使用条件が守られ正しく施工されているかを確認してください。
b.通常点検——年2回以上———異常の早期発見と事故の防止を図るために、製品やその使用状況および設置状況を確認してください。
c.定期点検——竣工後5年毎——-通常点検に比べ、より詳細に異常の有無を確認してください。
d.臨時点検——災害直後———–大きな地震や火災および浸水などの災害を受けた直後、速やかに製品への影響の有無を確認してください。必要に応じサンプリングを実施してください。

 

2)点検項目

点検種別 点検箇所 点検項目 点検方法
a.竣工時点検b.通常点検c.定期点検d.臨時点検 接合部
1. ボルト・ナットの弛みはないか
2. パッキン部からの漏れはないか
接 触
目 視
本体外面
1. 傷・亀裂などが生じていないか
2. 一部に異様な膨らみがないか
3.外面ゴムにボルト・ナットの頭が接触または、喰込んだ跡はないか
4.変位量が製品許容値を超えてないか(a,b,c,のみ)計測
目 視
接 触
目 視
計 測

 

3)異常現象とその対策各点検において異常が認められた場合は、下表を参考に処置対策を行ってください。

該当部 異常現象 原因 対策 処置
接合部 パッキン面から漏れがある 1)許容変位量を越えている
2)許容圧力を越えている
3)異常な圧力変動がある
4)固定の不備・破損
5)ボルト・ナットの弛み
1)配管修正
2)許容圧力以下にする
3)圧力変動を少なくする
4)固定をやり直す
5)水抜き後、増締めする
漏れが止まらない時は、交換するフランジパッキン面に異常が生じているものは交換する
本体外面 本体部から漏れている 破損   交換する
外面ゴムに傷・亀裂などが生じている 外的要因 補強層まで達してなければ経過観察 補強層まで達している場合は交換する
一部に異様な膨らみがある 外面ゴムと補強層の間に流体が侵入   交換する
作動時に異常変形を生じ、ボルト・ナットの頭が外面ゴムに接触または喰込んだ跡がある 1)許容変位量を越えている
2)異常圧力が生じている
3)補強層の疲労
1)配管修正
2)許容圧力以下にする
異常に変形した場合は、交換する
本体内面 内面ゴムに傷・亀裂が生じている ゴムが劣化して硬くなっている   交換する
内面ゴムに異常な磨耗が生じている 流体によるエロージョン  
内面ゴムに局部的な膨らみがある ゴムが膨潤している  

 

※上記の保守に関しては露出が対象となります。埋設管路で特に重要な配管ラインにはビットを設け上記点検を行ってください。
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